ウガンダ出張記


先日7ヶ月ぶりのウガンダ出張から戻りました。普段の出張では2ヶ月ほど滞在するのですが、今回はコロナ禍ということもあり様子見で1ヶ月だけ滞在しました。現地では新製品開発と現地法人の管理業務を無事に進めることができ、一安心です。
2021年の新作お披露目が今から楽しみです。

今日は出張時の雑感をまとめておこうと思います。

 

1. 日本出国からウガンダ入国まで
2. コロナ禍の現地の様子
3. 私たちの工房の今とこれから

 

1. 日本出国からウガンダ入国まで
まずウガンダに向かうまでは、正直バタバタでした。。。
9月末に大統領からウガンダの国境を開くことが公表され、すぐにフライトを予約。入国72時間以内にPCR検査を受ける必要があったので、検査の予約もし、出国日当日の朝に検査を受けました(フライトが遅延するリスクも考え72時間の猶予を最大限に活かすため当日検査を受けることを選択)。
夕方に証明書を受け取ってそのまま成田へ。


現地ではきっと、入国時に様々な確認や検査があるんだろうなぁと憂鬱でしたが、それは杞憂に終わり、証明書(と黄熱病ワクチンのイエローカード)を提示するのみで終わり、すんなり入国。
荷物をピックアップしホテルに向かう途中で、外出禁止時刻である21時をすぎていたため、警察の検問で職質を受けるも問題なくクリア。拍子抜け。
現地では2週間の隔離措置は設けられていなかったのですが、万万が一のことを考え1週間の自主隔離を行い、晴れて自由の身となったわけです笑。

2. コロナ禍の現地の様子

さっそく街に繰り出してみましたが、驚くほどコロナ前と変わっておらずで。。。
マスクの着用は政府から義務付けられているものの、実際につけているのは3割くらいの人だけでしょうか。多くの人がローカルマーケットを行き交い、これまで通り経済活動に勤しんでいるように見えました。


とはいえ、現地でも”ニューノーマル”は少しずつ進みつつあるようで、例えば、ショッピングモールや銀行などには必ずセキュリティチェックポイントがあるのですが、そこでは検温と手指消毒が実施されていたり、現地の人々は週末は教会に行くことが多く(クリスチャンが全人口の6割を占めます)、入場制限やマスクの着用義務化、ソーシャルディスタンスの確保など、相応の措置は取られているようでした。

日本に比べるとそこまで感染者数は増えてはいないものの(11月後半時点で1万台後半)、検査数が圧倒的に少ないので、実際の感染はずっと多いのではないかという見方もされています。

また問題は感染防止拡大だけではなく、人々の生活にも影響が及んでいるということ

ウガンダは3月末からロックダウンがスタートし、4月中は国内のあらゆる経済活動がストップしました。感染者の有無に関係なく、現地の企業や店舗、工場などの稼働が実質的に禁止されました(スタッフを敷地内に野営させれば営業してもいいということでしたが、野営って。。。)。

会計士から聞いたところによると、4月中の所得税の納税状況が前年度比マイナス80%ほどだったとか。いかに現地の人々に給与が支払われていなかったが分かります。

5月から少しずつ営業が再開し私が戻った頃にはほぼ復活しているようでしたが、いまだに仕事が戻らずにステイホームしている人もいます。現地は食費が安いので飢えることはないと思いますが、その他の生活コスト(家賃や医療費、教育費など)は、首都では高いため、田舎に帰る人も出てきたり。
人々の生活が完全に元どおりになるには、もう少し時間がかかるのかもしれません。

3. 私たちの工房の今とこれから

私たちの工房についてもまとめておきます。
久々に出勤した工房にはスタッフの変わらない姿がありました。7ヶ月後初めて行った時には、互いに歓声をあげて再会を喜び合いました(ハグも握手もできないため、声だけで笑)。
そして私の愛娘 (!)&愛犬ヒメも、体全体で喜びを表現してくれました。工房の敷地内を走り回ったり。私も「再会できて嬉しいよ〜〜〜」と撫でながらこちらはハグ!!

生産マネージャーのスーザンを中心に、この7ヶ月間も生産を進めてくれ、日本向けに製品を出荷してくれていました(物流が止まらなかったことは本当に不幸中の幸いでした)。本当に感謝!

また喜ばしいことにスタッフ2人の妊娠がわかり、近々赤ちゃんが生まれるとのこと!産休をしっかりとってもらい、また赤ちゃんと一緒に元気な顔を見せに工房に来てほしいです。

4~6月のロックダウン中は、工房での生産が思うように進まず、スタッフも私ももどかしい気持ちでいっぱいでした。4月は完全に工房をクローズし、5月から工房の近隣に住むスタッフが出勤をし始め、6月下旬には公共交通機関が復活し遠方に暮らすスタッフも通えるようになり、7月から本格的に生産が再開しました。

企業の経営面でも非常に厳しい状況ではありましたが、ロックダウン期間中も給与を支払い続け(4月休業分は会社で全額カバー、5月は有給消化で対応、6月は休業補償で対応)、スタッフの生活と企業経営のバランスを図りながら、ベストな選択肢を模索しました。

数年経った後で皆で、「あんなこともあったね〜」と笑顔で語り合えるよう、今はコロナ禍を乗り切ることに全力を尽くそうと、チームとも話しました。工房内ではマスクを着用すること、ソーシャルディスタンスを取りながら仕事を行うこと、食事前後の手洗いの徹底など、すでにこれまでも実施してきたことも含めて改めて再確認することができました。

あっという間の出張でしたが、何より、コロナ禍ではありつつも変わらないスタッフの姿を見ることができたことが一番の収穫でした
日常こそありがたいものなんだと改めて実感した次第です。

来年は年始から2ヶ月ほど、ウガンダに滞在しようと考えています。
来年1月14日には大統領選挙という、新型コロナウィルスよりも注目されているのではないかと思われるビッグイベントが控えています。野党候補が若者たちの支持を受け、現職に対抗し、前回の選挙以上に荒れるのではないかと懸念しています。
身の回りには十分に気をつけながら、仕事を粛々と進めていけたらと思います。


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